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見上げた空は・・・完結編

シャムもスイスイ
バジルもスイスイ
二人で顔を上げた平泳ぎスタイルで
談笑しながら泳いでいた。

平和なひと時、話ながらバジルが砂地に足をつけようと
体勢を変えた。!・・うそだろ・・!

足が砂に触れない!つま先さえもつかず
自転車の空こぎ状態だ。


青ざめる。

別に沖に向かっていたわけではない。
いつの間にかのその間にか!だ。

「シャム、そろそろ上がろう。砂浜に向かって泳ごう。」

「そうね。」向きを変えて二人で泳ぐ。

シャムを先頭に、バジルはシャムの後方についた。

別に海の中までレディーファーストを気取るつもりは無いけど
これにはわけがあった。



どうか、無事で砂浜にたどり着きますように・・・。

スイスイ・・・素・・・・・素の顔でシャムが振り向きざまに

「バジル大変!前に進まないわ!

「うん、わかってる。」

(足が地面につかないとわかったとき
どんどん後方に流される、イヤ、引っ張られてる感覚に
気がついて、「やばい、」と
シャムに方向転換を促したんだ。)

「シャム、むきに泳ぐな!普通に泳よぐんだ・・。」

シャムの後ろ姿を視界に入れつつ
頭の中でいろんなことを考えた。


(これは、離岸流か。速度的にはまだチャンスはある。
砂浜でバジルたちの異変に気づいている人は居ない。
声なんて届くはずも無い。・・・

「いいか、バジル。波に流されはじめたら
砂浜と平行に泳いで離岸流の帯を抜けるんだぞ!」
子供の頃に父に教えてもらった言葉が浮かぶ。

しかし、もう流れに逆らって泳いでいる中、
真横に舵を切って一瞬水の抵抗を
多く受けるけど、うまく抜けれるか?

体勢を崩して水でも飲んでしまったら・・
さらに強い海流の帯があったら・・・
心なし左右のほうが波が荒いんだ。


こんなとき、頭でわかっていても踏み切れない。
心の迷い。
一瞬、みんなこんな思いで
わかってはいるけど判断に踏み切れず
力尽きるのだろうか・・・。と、
考えてしまった。



泳ぎには自信のあるバジルだけど
そんなものは無意味・・・・腕が重く

頭の中は危険信号が、鳴りっぱなしだ。

砂浜は遠い。
後ろを見れば・・・エンドレスな水平線。


うしろ、後ろに!・・・もしかしたら・・・あるぞ!

シャム!

シャム、立ち泳ぎはできるか。
先を平泳ぐシャムを呼び止めてシャムと向き合った。

シャム、もうこのままでは浜に泳ぎつけない。
体力も尽きる。
これがラストチャンスになる。よく聞いてな。

後ろにわずかな波の盛り上がりが見える
あれが育って(大きくなって)バジルたちの後ろで
崩れることを祈ろう。

もし崩れたら、波は水面を走る。それに乗るんだ。
バジルは気にするな。思いっきりクロールして
波の勢いが切れるまで泳ぎきれ。

砂浜にたどり着いてどちらかの姿が
無かったら、助けを呼びに走るんだ。

シャムは黙ってうなずいた。

・・・・・・・・・・・・・バジル、崩れるかしら・・・
・・・・崩れる・・・・崩れろ!

普通に波が崩れる位置は、バジルたちのいる場所より
ずっと前方だ。(砂浜の近く)

バジル達がいる位置は、
普通は、波が崩れずうねりが育ちはじめるか
否かの場所・・
もうそこまで流されてた。

そんな中で、後方に奇跡のうねりが出来はじめ、
その海面の盛り上がり加減に気がつくことが出来た。


バジルたちは、その間も後ろに流される。
海面の盛り上がりは近づいてくるが、
このままその海面の盛り上がりを、
波を待つサーフボードのように、乗り切ってしまう可能性もある。

念じるしかない。

お願いだ、後ろで崩れてくれよ。
神様お願いだ。


二人の体を、波に成りかけるか否かのうねりが
大きく押し上げはじめた。

体がナナメになる。
水面が壁のように立ち上がってきたんだ。
波の頂点に近づく。

波をこえるなよ。

崩れろーーーーー。

バシャーーン!


今だ!シャムの背中を押した。
少しでも前へそんな気持ちでシャムの背中を押した。


後は無我夢中でクロール。体が波に乗って
水面を走ってる、前に進んでる感じがする。
体が浮いてスピードに乗ってる。

波の勢いが切れるまでは手を動かし続けるんだー。

だーだーだーーーーーー。



波の勢いが弱まり顔を上げる余裕もできた
砂浜に近づいているだろうか。

ここで決まる。
顔を上げた、この瞬間に・・・。
(成功か、・・・・・い・・・・・か)

シャムは・・・シャム!

顔を上げたシャムと目が合った。

砂浜もぐんと近づいている。

シャム、安心は、まだだ、このまま泳げ!

黙々と水をかくふたり。



「バジル!足がつくわ!」

と、シャムの声がした。


(まだ先だと思っていた砂地。)

そのまま砂浜に全身がたどり着くまで
泳げシャム。


バシャバシャ,  大クロール


すぐにバジルの足も砂地を確認。

水面を泳ぐ。(歩くより抵抗が無い)

前に進む。進んでる。
さっきの体が後ろに引かれる感じはないぞ!

前方には
シャムが砂浜に上がって歩き始めたのが見えた。


一気に安堵。


だけど・・・・・・もう、バジルの体は重い。

(シャムの無事を確認して気が抜けちゃったのかな。)


体が重くて泳ぐ腕先が砂についても立ち上がれない。

手のひらで砂をつかんで、ほふく前進、
波打ち際へたどり着く。

湿った砂の上をゴロゴロ・・ゴロと転がりながら
乾いた砂浜へ

天を仰いだ。
水色の青い空。ふわふわの雲。

夏の名残の乾いた砂の温度が
冷えた体にじんわりと伝わってきて
あたたかい。

どのくらいそうしていたか。

シャム笑顔が太陽をさえぎってバジルの
顔を覗き込む。


「もう、起き上がったら?」

「体が重くてまだムリ」
ごろごろ 。

見上げた・・ゴロゴロ
(じゃなくて)



いつまでも砂浜に寝そべって起き上がらないバジルに



「もう、おじいちゃんになったの」と、シャムは笑う。


そりゃないよ、シャム。

浦島太郎にしないでくれよん。



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Re: なっつばーさんへ

こんにちは
pcの件なんですが、pcのHDを変えてデータを移し変えてから
毎回お伝えした設定を打たないとブログやユーチューブを見れません。
7から10にアップグレードしたときも動画等が開けないと
話題になりましたがこの設定を打ち直すと解決できた例もあります。
何かのときに参考までにです。お気遣いありがとうございます。


そうですね。シャムに何かあったらいけない。せっかく日本に来たのに!と・・・。

助かったのは奇跡です。あの波のおかげです。

シャムをあの時期に海に泳ぎに連れて行ったことが判断の誤りでした。

祖母の言いつけは守るが正解です。

またもや、祖母に心配をかけてしまいました。

離岸流の対処方法をしってて良かったですね。
知らずに泳いでいたらいつかは力尽きてしまいます。
表浜が近いので離岸流は怖いと聞いています。
冷静に判断できたのはシャムさんの存在があるからかな~?

PCのこと、教えて下さってありがとうございます。
今日は普通にアップロードできました。
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